1962年10月3日の初の宇宙飛行から、ハッセルブラッドのカメラは宇宙航空プログラムの重要な部分を占め、我々の世界とその周りをより理解できるよ う、映像を捉えてきた。

宇宙旅行の過酷な要求を満たすための特殊な仕様や改良点が幾つかある。宇宙で得たその知識と専門技術を応用し、それを地球に持ち帰 り、ハッセルブラッドの改良に役立てている。



宇宙への任務以来、ハッセルブラッドはNASAのほとんどの有人任務に持参され、宇宙船、航空プログラムや乗組員の移り変わりを見てきた。
1980年代に は、スペースシャトルプログラムが世界中で繰り広げられた。
シャトルのより緩くなった状況が乗組員により少ない肉体的な要求をしなくなり、多くの人たちが 宇宙へ飛び立つことが可能になった。
宇宙船と飛行士たちは入れ替わりもしたが、歴史的瞬間を捉えるハッセルブラッドだけは変わらなかった。
状況的には、あ る意味よりユーザーにやさしくなったが、カメラに対する要求は厳しいものになった。
 

ハッセルブラッド 500C ハッセルブラッド 500EL/M
平面80mmレンズ(改造型)を装備したハッセルブラッド500Cは宇宙でNASAによって使用された初めてのハッセルブラッドカメラだ。宇宙飛行士のウォルターM・シッラがテキサスのヒューストンにあるカメラ店で購入したものだ。
NASAによって施された改造には軽量化のためのライニング、ミラー、フォーカシングスクリーントフードの取り外しが含まれていた。
これは初のハッセルブラッドSLR宇宙用カメラで、HC3-70プリズムビューファインダーが装備されていた。1975年7月のアポロ-ソユーズ飛行で初めて使用された。
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ハッセルブラッド SWC ハッセルブラッド ELS(宇宙用)
Biogon 38mmレンズを装備し、1966年6月3日にジェミニ9号での任務でデビューした。カメラはほとんど標準に近かった:ライニングだけを取り除き、ビューファインダーが特別に設計されていた。カメラは1966年に4回の航海に使用された。 ELSは553ELXの改良版で、フラッシュ測光機能が取り除かれ、レザレットが薄い金属製のプレートに置き換えられている。このカメラは1990年代初 頭にスペースシャトルの任務で使用された。ロールフィルムは70mmのパーフォレーション付きフィルムを使い、電子データ刻印が装備されており、各露出時 に時間と写真番号の記録を可能にしている
hasselbladEC_500EL hasselblad_203S
ハッセルブラッド EC(電気式カメラ)500EL ハッセルブラッド203S
このカメラは1968年12月21日から27日に月の近くを通過した有人飛行の際に使用された。この航海中に、月の周りを10周し、目的は将来的な着陸部分を調査することであった。HECには70mmフィルム用のロールフィルムが入っていた。 この宇宙用カメラは標準的な203FEバージョンをベースとしたフォーカルプレーンシャッターカメラである。Winder CWの特別版が装備されている。ロールフィルムは70mmのパーフォレーション付きフィルムを使い、電子データ刻印が装備されており、各露出時に時間と写 真番号の記録を可能にしている。船内のコンピュータがシャトルの位置を制御しているため、地球上のどの位置で撮影されたかを識別するのが比較的容易であ る。
hasselbladEDC
ハッセルブラッドEDC(電子データカメラ)
これはアームストロングによって1969年7月20日に初めて月の写真が撮られた月面での使用を意図したモーター搭載の500ELの特殊設計バージョンで ある。カメラには特別に設計されたBiogonレンズが装備されており、焦点の長さは60mm、レンズ上には偏光フィルターが搭載されている。ガラス製の プレート(Reseau-Plate)には十字線が付いており、露出中にフィルムに記録され、フィルムと接触し、これらの十字線は1969年から1972 年までに月で撮った全ての写真に見ることができる。月面で使用された12台のHEDCカメラは全て置いてきた。ロールフィルムだけ持ち帰った




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